回答者 伊藤木材建設 樹の家工房(埼玉県日高市) 伊藤さん
リビング階段とは
リビング内に階段が設置された間取りのことを言います。
この場合、リビングを通らないと二階に上れません。
二階に寝室や子供部屋がある場合、自然と顔を合わせる機会が多くなります。
その分コミュニケーションが取りやすくなります。
特徴として、吹き抜けとリビング階段はとても相性が良いです。
オシャレなお家の内観で、吹き抜けがある事が多かったりしますよね。
この吹き抜けを上手に取り入れると、いろいろな利点があります。
一階に陽が入りにくい立地条件でも、太陽光を取り入れる事ができます。
つまり『日射取得』をすることができます。
最近、「パッシブデザイン」※という言葉をよく耳にすると思います。
そこではこの設計手法が良く使われたりします。
数十年前のリビング階段は、寒いことも多かったようです。
ですが、最近の家であれば、断熱性能や機密性能が非常に優れています。
したがって、熱の流出は最小限に抑えられます。
階段の前にロールスクリーンやカーテン、あるいは引き戸。
これらを設置する工夫を行う事で、より断熱性を高めることもできます。
※パッシブデザインとは
断冷房設備や装置などに依存しない適切な断熱や日射調整、通風、蓄熱など。
建物そのものの工夫によって、室内環境の快適性の向上を図る。
玄関ホール階段とは
家に入ってすぐに階段のある間取りのことを言います。
このタイプはリビングを通らず、直接二階に上れます。
そこで家族のプライバシー性を保つことができます。
例えばお子様のお友達が遊びに来た場合、顔を合わせる心配が無いです。
部屋と階段が分かれているため、冷暖房効率は良いです。
そのほかには、料理の匂いが二階に上りづらいなどのメリットもあります。
デメリットとしては家族と顔を合わせる回数が減ります。
それに、どんな友達が遊びに来ているか分からない。
そのことが心配ということもあります。
それらに関しては、こんな対策があります。
例えば、二階の子供部屋を4.5帖とコンパクトにします。
基本、寝るだけの部屋にしてテレビの配線もしません。
その結果、テレビの置いてあるリビングへ流れるような仕組みです。
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