\この記事はこんな内容です↓/
- 工務店経営43年のプロが警告:新築・リノベで必須の「外壁通気層」に潜む、透湿防水シートの熱劣化という深刻な問題とは?
- 従来の通気層の限界を解説し、通気層を「断熱材」に変える特許取得の革新的な工法「エア断」の仕組みを図解で徹底解説。
- 家の寿命と快適性を左右する通気層の真実を知り、失敗しない家づくり・リノベーションを実現したい方は必見です。

こんにちは!高性能・断熱リフォームの専門家、ニルバホーム代表の至福太郎です。
このサイトでは、工務店経営43年、全国100社以上の工務店ネットワークを構築してきた経験に基づき、住まいに関する真実だけをお届けしています。
今回は外壁通気層にまつわる興味深いテーマをお届けします。
最近の住宅は、ほぼ例外なく「外壁通気層」が作られています。これは、壁内の湿気を逃がし、建物の耐久性を高めるために欠かせない重要な仕組みです。しかし、この通気層の内部に、家の寿命と快適性を大きく左右する「闇」が潜んでいることをご存知でしょうか?
この記事では、工務店経営43年の経験を持つニルバホーム代表が、
新築・リノベーションでほとんどの人が見落としている「外壁通気層」の深刻な問題と、その根本的な解決策について、プロの視点から徹底的に解説します。
通気層が生まれた理由:壁内結露を防ぐ救世主
通気層は1980年代から一般的に行われている工事手法です。
主な目的は、壁の中で湿気が滞留するのを防ぎ、雑菌やカビが発生しないようにする(「壁内結露」を防ぐ)ことです。
現在では、外壁通気層はほとんどの建物に作られています。
室内で発生した水蒸気が壁の内部に入り込み、冷たい外気に触れて結露すると、断熱材が濡れて性能が低下したり、木材が腐ったり、カビが発生したりします。通気層は、この水蒸気を外部に排出する「換気路」の役割を担っています。

壁面から、外壁材のサイディング、透湿防水シート、断熱材、防湿層、石膏ボードで構成されています。
「透湿防水シート」には2つの種類があります。
①高密度ポリエチレン不織布と呼ばれる一層のタイプ
②ポリエステル不織布にポリエチレン多孔質フィルムを組み合わせた二重のタイプ
通気層の問題点
通気層の仕組み自体は優れていますが、その内部に使用される部材に深刻な問題が潜んでいます。
それが、「透湿防水シートの熱劣化」です。
外壁のすぐ内側にある通気層は、夏場、太陽光によって外壁材が熱せられることで、内部の温度が70℃~80℃にも達することがあります。
多くの住宅で使われている「一層の高密度ポリエチレン不織布」は安価ですが熱に弱い特徴があり、
夏場の高温に長時間さらされることで、外壁の内部も温度が上昇し、
透湿防水シートが数年でボロボロに劣化してしまうのです。
私は43年の経験の中で、この一層の高密度ポリエチレン不織布の透湿防水シートの熱による劣化が原因で、「数年で断熱性能が落ちた」「壁内でカビが発生した」といった深刻な問題に直面する家を数多く見てきました。

私は43年の経験の中で、リフォームのために外壁を剥がした際、通気層の内部でシートが粉状になって崩れているのを何度も見てきました。
シートが劣化すると、壁内に水が浸入し、断熱材の性能低下や構造材の腐食に直結します。
通気層は家の耐久性を守る要なのに、その要が熱で壊れているという、まさに『闇』のような状況なのです。
通気層の問題、解決方法は?
通気層内部でボロボロになってしまう透湿防水シート。
解決方法はあるのでしょうか?
従来の解決策(二重の透湿防水シート)の限界:コスト増と根本的な熱対策の欠如
従来の解決策としては、熱に強い②エステル不織布にポリエチレン多孔質フィルムを組み合わせた二重のタイプを採用する方法があります。
これは一定の耐久性向上は見込め、寿命は10年以上持つことが期待されます。
ですが、コストは高くなり、また、通気層内部の高温化自体を解決するわけではありません。
通気層が高温のままだと、その熱が壁を通して室内に伝わり、夏の冷房負荷を増大させる原因にもなります。
【エア断工法】:通気層を「断熱材」に変える革新的な発想
もう一つの方法として、通気層へ向けて強制的に送風し、通気層内部が高温にならないようにするという手段もあります。
これは、特許取得済み工法の【Air断】で実現できます。
【Air断工法】は、通気層の役割を根本から変える革新的な技術です。
従来の通気層は「熱を逃がす場所」でしたが、エア断工法では、通気層へ向けて強制的に送風し、通気層内部の空気を常に循環させます。
この「流れる空気」が、壁全体をエアーカーテンのように覆い、断熱材の役割を担うのです。
Air断工法のメリット
・通気層が高温になるのを防ぐ
・通気層を流れる空気が断熱材の役割を担う
ぜひ、Air断工法もご検討ください。
| 比較項目 | 従来の通気層 | Air断工法 |
| 通気層の役割 | 壁内の湿気を排出(換気路) | 断熱材の役割を担う(エアーカーテン) |
| 熱劣化リスク | 夏場の高温でシートが劣化するリスク大 | 強制送風で高温化を防ぎ、劣化リスクを大幅に低減 |
| 断熱性能 | 断熱材の性能に依存 | 空気の層が断熱効果を発揮し、家全体の性能が向上 |
| コンセプト | 「湿気を逃がす」 | 「捨てる空気が断熱材になる」 |
新開発!湿気を滞留させない「外壁塗料」
実際にはシートを使用せずに、塗膜で防水・透湿を実現する取り組みも進行中です。
この塗料により、完璧な防水と透湿性の両立が実現されます。
この製品はまだ試験段階ではありますが、完成しておりますので、テストが終了しましたら皆様にお知らせいたします。
今回の内容について、詳しく説明した動画はこちら!ぜひご覧ください。
お問い合わせ受付中!
外壁通気層は、目に見えない部分だからこそ、その設計と工法が家の未来を左右します。
私たちは、43年の工務店経営で培った知識と、特許工法である「エア断」を通じて、お客様の住まいを「安心安全で快適健康な住まい」にすることを使命としています。
通気層の問題、断熱、結露、カビなど、住まいに関するどんな些細な疑問でも構いません。
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